kydhp49’s diary

健康や幸福の香り漂う、ホロ苦「こころのホット・ココア」をどうぞ!

<28> 学会シンポジウム、ドタバタ旅日記

 例年、9月から10月にかけては、日本心理学会と日本教育心理学会でシンポジウムを企画し実施している。私自身が話題提供者になることも多い。今年は、両方で企画と話題提供を行った。しかも、日本心理学会と日本教育心理学会は、一日の間も置かず連続の開催であった。
 それも、日本心理学会は大阪、日本教育心理学会は東京という遠距離、時間差なし開催である。ちょっと、きつかったかな。一度に済んで楽ちんという声もあるが。

 私の研究室は、基礎と応用の両輪を走らせているので、日本心理学会は基礎系、日本教育心理学会は応用系と、シンポの内容をくっきりと区別している。今年の基礎系テーマは、パーソナリティ研究の根幹にかかわる内容、応用系は、もちろん、私たちが全国展開を目指している予防教育に関するものだ。
 予想どおり、日本心理学会は階段教室にほぼ満席の盛況であった。日本教育心理学会はそれほどでもなかったがまずまずの入り。多くの方に興味をもってもらえてよかった。

 シンポの内容は別の機会に譲るとして、とにかく大阪は暑かった。じっとしていても汗が出るほどの暑さ。うって変わって東京は涼しかった。たまたまであろうが、同じ日本でも随分気候が異なる。

 学会ではひさしぶりに旧知に出会う。近況を語りあうのも、また楽し。シンポの夜は、決まって懇親会を開く。この懇親会は飛び抜けて楽しい。今年も、笑いが絶えなかった。大阪では、大阪外からの参加者がやけにわが徳島のことをよく知っていて、私などはもぐり扱いされ、冷や汗をかいた。なにせ、今や全国区になった大塚美術館にも行ったことがないのである。昨年暮れの紅白で米津玄師さんが熱唱し、ファンには聖地と化した美術館らしい。

 東京では、参加者のほぼ全員が西日本在住で、身近かなご当地の話題で盛り上がった。滋賀は関西とは考えていないと私は言い張り、異論噴出、炎の討論会となった。しかし、あの琵琶湖という茫洋たる湖を抱える滋賀は、我々にとっては異端なのである。フナ寿司がおいしいと言う、滋賀県人も理解不能だ。ただ、ひこにゃんはかわいいから、許されよう。何を隠そう私は大阪出身で(これも異論があるが)、幼少のみぎりより琵琶湖の水をちょうだいして育った身の上では、いじけた話ぶりになるのもやむを得まい。

 こんなばかばかしい会話の中にも、ピリっとした学問上の話も加わる。名誉のために、文脈もなく付言しておく。

 さてさて、来年はどのような学会風景が待ち受けているのであろうか。しかし、来年のことはまだまだ考えられない。今年はこの後、これまた恒例の海外の学会発表が続く。学会参加は研究者にとってはアクセントのようなもの、かな。貴重なひとときであることには間違いない。