kydhp49’s diary

健康や幸福の香り漂う、ホロ苦「こころのホット・ココア」をどうぞ!

<32> 幼少期から青年期までの健全な道すじを築く、夢のごときアプローチ

 子どもが、健康で、生き住まう社会に適応できることを目指し、学校で行う予防教育を開発し、実施してきた。数々の障壁に見舞われならがらも、この教育は第3世代へと発展し、学校で先生方が継続的に実施できる出来映えにまで進化することができた。10年を越える道のりを振り返ると、感慨ひとしおである。

 この教育は、子どもたちが待ち焦がれ、教育効果も抜群で、先生も実施しやすい。それに、既存の授業目標との整合性がある。ここまで条件がそろえば、学校への参入という点で申し分のない特徴を備えたことになる。

 来年度から、徳島県高知県でモデル校推進型予防教育推進事業が始まり、全国普及の布石とするプランが始まる。実に楽しみな現況である。

 しかし、これでは足りない。学校では、この予防教育を受けることさえできない子どもたちが沢山いることを忘れるわけにはいかない。不登校で、来たくても学校に来ることができない子どもたちがいる。学級が荒れていて、普段の授業がまったく成立しない学級があり、そこでは予防教育などできるはずがない。このような子どもたちを取り残していたのが、これまでの予防教育の実情なのだ。

 それで平気だったかと言われれば、「平気なわけがないだろ!」と、即刻語気の荒い言葉が出る。それほど、悔しい思いをし続けて来た。来たい以上は学校に来させ、この予防教育がどれほど楽しいものかを体感させてやりたい。学級を整えたのちに受けた予防教育で、学校の面白さを存分に味あわせてやりたい。不登校は個別の問題のようだが、実は、学級崩壊もほんの人握りの子どもたちの問題であることが多い。

 このように、目下の生き住まう環境を享受できずに暮らしている子どもたちには、何の責任もない。要は、彼ら自身ではどうすることもできなかった養育の環境に責任がある。その環境は多様なものだが、まずは親の養育環境を養育態度を含めて改善する必要がある。さらに、さらに言えば、幼少期の養育や教育を担う保育士や教員のみなさんにも、子どもを健全に育てることが、一体何で、どのようにあるべきかを知り尽くしてもらわねばならない。

 つまり、家庭での養育や教育、幼保関連施設や小学校での保育や教育を抜本的に改善し、すべての子どもが予防教育を受けることができるようにしたいのである。予防教育まで行き着けば、お任せあれ、と言える自信がある。

 これは、私一人でできるしろものではない。既存の組織にもできそうにない。そう考えると、いても立ってもおられず、動き出したのが、NPO法人の設立である。この思いを共有し、志を同じくする同士はすぐに集まった。嬉しくも、心強い限りである。そして、設立の準備を始めたのがほんの3か月ほど前のことである。その後、急ピッチで準備が進み、現在5月中の認可申請に向けて驀進中。

 子どもたちを救う、これら一連のプロセスをもった活動組織はこれまでにない。まさに新機軸の組織である。うまく行けば、今年の秋口にはこのNPO法人が誕生する。そこから真剣勝負が始まるが、よもやこの事業を失敗させるわてけにはいかず、今から多面にわたって障壁を乗り越えるシミレーションを行っている。
 
 やるからには子どもたちを守る、という燃えるような信義がこの活動を支えている。